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旅に出ます。 [カレーなるインディア]

ネイル・アート

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バラナシの朝、ケダル・ガートにて, Mar 2004 India/p>



思えば3人とは3年以上も共に旅をしてきた。それほど仲が良かったわけではないが、常にスキンシップは絶やさなかった。そういう間柄なのだ。しかしある時、突如として別れはやって来た。それは避けては通れないターニングポイントなのだ。

「さらば、パンツ君。」


場所はインドの聖地バラナシ。お天気お姉さんもコメントに困るほど毎日が洗濯日和。必要以上にむはははーっと元気なお天道様に背中を押されて、

「よしっ、センタクするゾ!」

絶好のコンディションの中、定番メニューのパンツ×1、Tシャツ×1をマッハで洗っている時、やややっ!?と小さくうなる事実に気づいてしまった。パンツの腰紐付近に穴が空いているのである。そして、その後数日の間にそのパンツは急速にヤヤヤ化していったのである。

パンツ崩壊がこれほどまでに進行が速いとは知らなかった。気づけばパンツはズタボロ。それはまるでコットン100%のホーンデッドマンションである。そして、当時2枚ローテーション制をとっていたもう一方も当然のごとく…

まさか道ゆくインド人がヨレヨレのショートパンツの下にホーンデッドマンションが隠されていようとは気づくはずもないのだが、本人としては気が気でない。毎日がハラハラドキドキの火曜サスペンスドラマである。

そんな日々も慣れてしまえば奇妙な居心地の良ささえ感じていたころのある時、例の火サスパンツを宿の屋上で夏の空にたなびかせていると、そこに居合わせた日本人の小娘が一言、

「そのパンツ、まるでボロゾーキンね。」

「キ、キ、キ、キサマーッ!!!」と心の中で叫んでは見たものの、返す言葉が見つからない。どこを探しても見当たらない。そして僕の心はボロゾーキンに…

ヨタヨタと部屋に戻ると、サラサラサラとペンを走らせて僕は足早に宿を後にした。

『パンツを求めて旅に出ます。探さないでください。』

後編へと続く


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うらなみっこ

こんなに後編が楽しみに感じたドキュメンタリーは
ほかになかったかもしれないです。。。
by うらなみっこ (2007-02-04 06:33) 

kane

素敵なパートナーが見つかるといいですね。
by kane (2007-02-04 10:52) 

困難な道のりが想像できます。
幸運を祈りましょ~^^
by (2007-02-04 11:30) 

kk123456

お・・・・、おかしいw
by kk123456 (2007-02-04 15:22) 

パンツにまつわる悲喜交々。
後編が楽しみ♪
by (2007-02-04 20:00) 

アズサ

パンツの旅が始まるのですねぇ~!
スナフキンさんの運命や如何に!?
めっちゃ楽しみです~(*´∀`*)
by アズサ (2007-02-04 22:36) 

スナフキン

後編はドラマチックでエキセントリックな、それでもってロマンチックでちょっとセンチメンタルな結末・・・などは期待しないようくれぐれもご注意ください。
by スナフキン (2007-02-05 01:46) 

おお、帰っていらっしゃったんですね。
パンツはローテーションが難しいですね。ついつい上から使っていくとアルパンツだけの使用頻度が激増します。
by (2007-02-05 11:30) 

jin-yuma

はじめまして:
素敵な写真ですね。
インド大好きです。
ブログお友達つくりの旅の途中
です。
よろしければ、仲良くしてくださいね。
by jin-yuma (2007-02-13 02:17) 

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