2007.06.17
戦乱の果てに [アフガン・ノスタルジア]
向日葵
カブール、王宮跡地にて, Sep 2004 Afganistan
旅を愛する者にとって、アフガニスタンは遠い遠い憧れの地だった。
ネパール、インドへと続くヒッピー・ロードの聖地として、冒険とサイケデリックな世界に魅せられた放浪者たちで賑わった時代もあったという。
沢木耕太郎氏の著書『深夜特急』では、彼が約30年前に訪れたこの楽園の様子が記されている。それは僕が見た光景の中では、到底手のとどかない伝説のように思われた。
ただ、今、長い長い戦乱の果てに、美しき楽園への旅路は微かに開かれたようにみえる。現に、僕は一介の旅行者としてその地に踏み入っているのがその証拠だろう。
だからといって、だれもが安心して旅行ができるとは言い難い。欧米人に言わせると、「アフガニスタンに行くなんてクレイジーだ。」とひと蹴りされるだけだ。しかし、いつしかまたこの美しい国が旅行者たちで賑わう時代がやって来ることを信じて止まない。
そのときにはまた、バックパックを背負ってこの地を訪れたいものだ。
不意に出てきた2年前に撮った写真をみて、柄にもなくそんなことを思ったりしたのであります。
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